循環器内科

循環器内科とは

心臓は、酸素や栄養素を全身に運ぶ血液を循環させる役割を担っています。
循環器とは心臓と全身の血液をめぐる通路である血管のことを総称したものです。
循環器疾患の異常は命に直結する疾患が数多くあります。
循環器系の疾患の早期発見と治療は非常に重要であり、症状が現れたり、循環器疾患が心配な場合は、迷わず循環器内科を受診してください。

心臓CGイメージ

このような症状でお悩みの方は循環器内科へ

  • 心臓の痛み
  • 動悸
  • 呼吸困難
  • 頭痛
  • 高血圧

心臓病が心配な方へ

ストレスや睡眠不足で動悸や胸痛などの症状が起こることもあります。
病院での受診の患者さんもすべてが循環器疾患であるとはかぎりません。
ただし患者さん自身で決めつけてしまっては本当の病気を見過ごしてしまうこともあります。

当院では血液検査や心エコー、トレッドミル運動負荷検査などを組み合わせることで循環器疾患のリスクを短時間で評価することができます。
胸部症状があるために念のためといって薬が追加され、逆効果となったりやめられなくなってしまう状況になることもありますので、当院では検査にてしっかりと評価した上で必要であると判断された患者さんに内服治療をすすめていきます。

循環器内科で対応する疾患

その他

ペースメーカーチェック

ペースメーカー植え込み後の患者さんは、定期的にペースメーカーを外部の機械でチェックすることで心臓に刺激を与える導線であるリードの状態や本体の電池の残量などを確認する必要があります。

聴診器とペースメーカーを備えた心電計

当院にはメドトロニック社製の「植え込み型心臓デバイス外来支援サービス focus on」を常備しており、予約なしでメドトロニック社製のペースメーカーチェックが可能です。
10分程度で診断可能です。(チェックのみで調節はできません。)

他社製のペースメーカーの場合も対応可能ですが、対応機械の手配が必要であり予約制となりますのであらかじめご連絡ください。
(ペースメーカーチェック希望の場合は必ずペースメーカー手帳に記載してあるメーカーの名前をお伝えください。)

またご希望あれば同時に血液検査などで心不全の有無などの精査も可能です。

学校心電図検診異常(中学生以上対象)

中学生、高校生の学校健診で心電図異常を指摘され、病院へ要受診となることがあります。
安全に部活動などのスポーツを行うために、心疾患児の学校指導要領に従って検査を行い、判定をします。

心疾患児の学校生活管理指導では、心電図異常の多くが運動負荷による判定が必須です。

運動負荷は踏み台昇降などの検査でも代用可能ですが、学校生活指導要領では運動負荷に関してはリスクのある心疾患児にトレッドミル運動負荷心電図が推奨されており、当院では当日トレッドミル運動負荷検査を施行することが可能です。

部活などで激しい運動をする学生生活での指針として、当日学校への書類を作成することができます。

バスケットボール

成人心電図検診異常

職場や健診で心電図異常を指摘されることがあります。
当院では心エコー、血液検査でリスク評価を行い、希望があればトレッドミル運動負荷検査やホルター心電図検査で精密検査を行うことができます。

循環器内科で行う主な検査

心電図検査

心電図検査は、手足と胸部に電極を貼り付け、心臓のリズムや伝導異常を検出するのに非常に有用です。

不整脈(心拍の異常なリズム)や心筋梗塞(心臓への血液供給不足による組織の損傷)の診断に使用します。

この検査により、心臓機能の異常や障害を早期に発見し、適切な治療を開始することが可能となります。

心電図

検査方法

検査中、心臓の電気的な信号を測定し、表示します。

通常、検査は数分から数十分で完了し、特に痛みや身体への悪影響はありません。

超音波(エコー)検査

超音波検査とは、プローブから体内に超音波を照射し跳ね返ってきた反射波を画像にすることで臓器の状態をチェックすることができる検査です。

エコー機器

検査で分かること

心臓の超音波検査では心臓の動きや大きさ、弁の動き、逆流および大動脈の状態をみることができます。

心筋梗塞、心不全、心臓弁膜疾患、心内膜炎、先天性心疾患など、幅広い疾患の診断や治療計画の立案に役立ちます。

他に腹部の超音波検査や血管の超音波検査を行うことが可能です。

検査時間

検査時間も5-10分と短く、放射線を使用しないので、お体への負担も少ない検査です。またその日に結果をお伝えできます。

胸部X線検査

胸部X線検査は、X線装置から発せられる放射線を胸部に当て、肺や心臓を画像化する検査法です。

心臓の大きさや形状の異常を確認することができます。
また胸にたまる水(胸水)の有無を確認することで心不全の有無を確認できます。
被ばく量も少なく安全な検査です。

胸部レントゲン写真

臨床現場即時検査(POCT)

主に救急外来や往診の現場などで使用される用語です。

血液検査を外部の会社に頼ることなく院内で測定し5-10分程度で結果を得ることができます。当院では心筋の壊死を伴う心筋障害のマーカーであるトロポニンIの定量、心不全で上昇し、心不全の有無や治療効果のマーカーとなるBNP、肺塞栓など血中の血栓(血の塊)の形成により上昇するD-ダイマーを15分程度で計測可能で、救急疾患の有無を検索することができます。

また、心臓の人工弁の患者さんや不整脈の患者さんで脳梗塞予防のため抗凝固治療の一つの薬剤であるワーファリンの内服治療を行っている患者さんのコントロール指標であるPT-INRも当日測定可能であり、ワーファリン内服量の調節が可能です。

また心臓にまつわる検査以外にも血算検査で赤血球や白血球、またCRPを測定可能で、貧血の有無や肺炎などの炎症の有無を確認できます。

生活習慣病のコントロールとして糖尿病のマーカーであるHbA1cや高脂血症のマーカーである総コレステロールや悪玉コレステロールも当日判定可能で、生活習慣病のコントロールを当日の結果を反映させて行うことができます。

(血液検査は1件ずつ行うため、他の患者さんとの兼ね合いでお待ちいただくこともありますのでご了承ください。)

トレッドミル運動負荷検査

心電図、自動血圧計を装着した状態でベルトコンベアの上を歩行していただき、心電図の変化や血圧の変動を確認し、運動中の心臓の状態を確認することができます。

段階的に運動強度を上げていくことで患者さんに可能な範囲の運動を行い、運動ができなくなる原因が心臓によるものかもしくはそれ以外の原因かを客観的に判断することができます。

運動中の心電図変化を計測することで労作性狭心症や運動誘発性の不整脈などを検出できます。一部の不整脈は運動負荷により安全性を確認することができますので、不整脈の種類によっては運動負荷検査を行うことで危険性の低い不整脈であることを証明することができます。
所要時間10-20分程度の検査です。

ホルター心電図検査

電極を胸部に貼った状態でレコーダーとともに自宅で過ごしていただき、翌日にクリニックに来院していただきレコーダーをはずして解析します。
一般的な12誘導心電図では1分程度の記録になりますが、ホルター心電図は24時間の記録が可能で、自宅での入眠時や、散歩時など実生活に基づいた状態での心電図異常を確認することが可能です。不整脈や安静時狭心症の診断に非常に有用です。

症状がある場合はイベントボタンを押していただくと症状との一致が確認できます。

当院では院内に解析装置が常備されており、レコーダーを外した当日そのまま結果説明が可能です。

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